「ニュースルーム」が面白い。

[あらすじ from WOWOW-番組HPWOWOW ONLINE
全米TV界で日々生き馬の目を抜く競争に追われる、報道専門チャンネル“ACN(アトランティス・ケーブル・ニュース)”。その人気キャスター、ウィルはある大学のパネルディスカッションで非国民発言をしてしまったことが問題視される。そんな彼のニュース番組を新任のエグゼクティブプロデューサー、マッケンジーが引き継ぐが、彼女はウィルの元恋人だった。そんな彼らやスタッフのもとに世界中から届く最新ニュースは、メキシコ湾原油流出事故、日本の東日本大震災原発の事故など。ニュースの裏にある真実をどう捉え、どう伝えるか。時に激しい議論も辞することなく、彼らは生放送を通じ、本物のニュース番組を生み出していく。

4月から始まったこのドラマ。
有料放送であるところのWOWOWでの放映なので,オススメするのも如何とも思いますが,とにかく面白いのです。
映画「ソーシャル・ネットワーク」脚本のアーロン・ソーキン企画・総指揮によるこのドラマ。
それこそソーシャル・ネットワークを彷彿とさせるテンポで一話一話が進んでいくため,ちょっと他のことを考えていると,あっという間に話の筋から置いていかれます。
しかも,話しの展開上些細な事として扱われていたことが,後々伏線として効いてきちゃったりするもんで,見てる間は頭フル回転です。
毎週1話見終わる毎に痺れてぼーっとしています。
月曜夜11時放送で,終わるのは12時。
寝なきゃいけない時間に頭が覚醒してしまうので,本当にいい迷惑です。


昨日(5/13)までに全10話中6話までが終わってしまいました。
中でも昨日の第6話「暴走する正義Bullies」は最高でした。

本作では,各話ごとに実際に起こった事件・事故等のニュースを織り交ぜながら話が展開していくのが特徴で,それが作中のリアリティや緊迫感を高めるスパイスとなっています。
あくまでもスパイス扱いなので,「そのニュースもっと教えてくれよ!」となることもしばしばですが・・・
まぁそれは自分で勉強しましょう。

当該第6話では,「福島第一原子力発電所事故」が取り扱われまして,東電広報なる方も出て来ました。
(ドラマの背景となるニュースルームに設置されたモニターにも,東電の記者会見が流れるこだわりっぷり!ぼんやりとだけど!!)
あちらの国相変わらずの日本感といいますか,『東京電力』がデカデカと明朝フォントで書かれた背景等には少々げんなりしてしまう所もありますが,「私達(アメリカ)は何でも大げさにして騒いでしまうけど,彼ら(日本)は,見たくない辛い現実は過小評価してしまうの(セリフ適当)」なんてフムフムと頷くところもありました。

第6話での話しの中心になるのは,若手女性キャスターのスローン。
経済に関する博士号を2つもつやり手の彼女(しかも美人)が番組内で暴走し,オフレコとして事前に聞いていた話を番組中で勝手に漏らしてしまいます。
彼女は彼女なりに信じる正義があり,その心情をもとに,その行為に至ったわけですが,許される行為ではなく,処分を受けてしまいます。
やっと訪れたチャンスをものにしたいという焦りもあったと思います。

一方で,主人公であるところのウィルは最近の不眠症の相談で病院へ。そこでカウンセリングを受ける彼は,スローンの失敗の一因が自分であることを明かします。
そして,カウンセリングを受けていく中で,キャスターとしてベテランであるところの彼も,番組中,気づかぬうちにスローンと同じ過ちを犯してしまっていることに思い至ります。

第6話はこうして,ニュース番組が本来多面性を持つはずである人々をある一面だけで切り取ってしまうことの危うさを描きながら,物語の登場人物である彼らにも多様な側面があることを描いていきます。
そして最後に,彼らはジャーナリストとして,自分達が最も嫌う方法で,失敗の枷を背負う事を決めます。


本当にざっくりとした内容だけど,大筋の流れはこんな感じ。
もちろん,話しにはまだまだ枝葉があって,しかも,その枝葉が複雑にからみ合って,次の話しでその枝が幹になってたりするので,本当に油断がならないドラマです。
なおかつ,奴とあの娘やあの人とこの人の恋愛模様が絡んだりするわけですよ。
あ〜もう1回見ないと。アソコとソコが良くわからなかったんだよね。

次回第7話ではいよいよあの事件が起こります。
物語も残り4話でクライマックスへまっしぐら。
あ〜月曜日が待ち遠しい!!!